HSPで飽き性は転職の繰り返しで悩む【解決策】

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転職を頻繁に繰り返す

HSPで飽き性のかたの多くは、様々な職種を転々とし、その結果、自己肯定感が下がり自己嫌悪に陥るというパターンを経験してるのではないでしょうか。私は過去に工場、建築、営業、運送と数にすると20を超える転職をしています。1ヶ月以内に辞めたものも含めると多すぎて覚えていません。面接に行き過ぎて、自分が住む地域で面接に行けるところが無くなるんじゃないかなと思うくらいでした(笑)。





転職をあり得ないくらい繰り返す4つの原因

1つ目の原因は、青い鳥症候群

この場合の青い鳥症候群とは、「自分にはもっと能力が発揮でき、没頭できる仕事があるはずだ」と考え、理想を追い求め転職を繰り返す人のことを言います。仕事に慣れてくると同時に飽きがきて、「飽きるということは自分には合っていないのだ。この職場を早く辞めないと時間をどんどん無駄にしている」という考えに陥ることにより焦りが生まれ、その結果、辞めることになります。あとはこの繰り返しです。


2つ目の原因は、単調な作業に飽きる

刺激がなくなりワクワク感が低下します。そして時間が恐ろしく長く感じ、それが苦痛になります。そして苦痛が日に日に増していきます。HSPの場合、この苦痛の増すスピードが普通よりとても早く、その苦痛の蓄積が辞める原因へと繋がります。

3つ目の原因は、人間関係に対し高ストレス

『嫌われる勇気』などの著書で有名な心理学者アドラーは、「すべての悩みは人間関係に集約される」と断言しています。この言葉から分かるように、社会生活を送るうえで人間関係から生じるストレスは不可避なものなのです。

そして起きた物事に対する認知のしかたは人によって違うため、ストレスの感じ方には大小違いが生じます。認知とは物事に対する捉え方のことです。

HSPの場合、刺激に対する感度が高いため、ストレスの蓄積が発散のスピードを上回りどんどん蓄積されます。そしてストレスを受け止める容量を超え、結果辞めることになります。

4つ目の原因は、自己決定権がない

決まった就業時間、決まった仕事内容、決まった人間関係、決まった収入など、すべてのことが会社によって決められコントロールされていると感じるとそれが強いストレスとして蓄積し結果辞めることになります。

自分の人生を自分でコントロールして生きていると感じられないことが強いストレスになるのです。わたしの場合、自己コントロール感を感じられないことが仕事が続かない一番の理由になっています。そのことに気づいてからは、会社勤めは働く選択肢から外れました。


HSPのひとに向いている職業として良く言われるもの

他者の悩みに寄り添う仕事

カウンセラー、看護関連など、HSPの共感性の高さを活かした仕事。相手の悩みを敏感に察知し高い共感を示すことで苦しみを見つけ出し、それを軽減したり取り除くお手伝いをします。とても素晴らしい仕事ですが、相手の苦しみに共感するということは、自身がその苦しみを擬似的に体感するということです。その結果、相手の悩み苦しみに飲み込まれ精神的に病んでしまう恐れがあります。

わたしも過去、心理学を学んで自身と同じようにHSPやその他、心の悩みに苦しむ人の力になりたいと思い、43歳のときに4年生大学の通信制に入学し、心理学の学士号と認定心理士を取得しました。しかし「過度の共感で相手の悩みが自身の悩みかのように感じ病んでしまいそうだ」という理由で1対1でおこなうカウンセラーの道は断念しました。

カウンセラーとして働くには、ただ共感するのではなく、共感的理解というものが必要となります。共感的理解とは、相手の感情をあたかも自身が感じているかのように感じ取り、しかし相手の感情に飲み込まれず、相手との違いや独自性は認識しなければなりません。相手に共感はしつつも巻き込まれず自身を保たなければならないのです。これってHSPの度合いにもよりますが、理解はできても実践するのはかなり難しいかなと感じました。

HSPの共感性を活かして他者と関わる仕事は他にもたくさんあります。しかし、そもそも人と関わることができる時点でHSPの度合いは社会生活を遅れるレベルですので、他方が書かれているHSPの記事を読むほうが参考になるのかなと思います。わたしの場合は、HSP特有の高い共感性刺激に対し過剰に反応する深く考えすぎるといった傾向がとても高く、またストレス耐性も低いため、会社勤めは選択肢としてあり得ない感じでした。

正確さを求められる仕事

  • マーケティングやコンサルタント
     世の中の変化や消費者のニーズを掴むという点ではマーケティング関連やコンサルタントなどの仕事が適職と言われています。これはHSPで刺激にとても敏感深く考えてしまう、共感性が高いタイプの方なら、その特性を上手くプラスの方向に活かすことができれば適職なのかなと思います。しかしそれも人間関係のストレスが許容範囲に収まるレベルのHSPであるというのが前提です。わたしの場合は人間関係で高レベルのストレスが蓄積するのでこの選択は除外されます。

  • 製造業
    製造業もHSPの人に向いている職業としてよく目にします。わたしも製造業で働いた経験があります。選んだ理由は、人間関係を極力排除できるという理由です。しかし、刺激にすぐ飽きるということ、決まった時間必ず拘束されるということが苦痛になり続きませんでした。HSPの方でも飽き性や時間拘束に問題がない方であれば選択肢としてはありかなと思います。ただ製造業といっても種類自体がとても多く、医療、機械、鉄鋼など資格や高度な技術が必要なものまで様々です。自分に何が合っているか分からない方は、お試しで片っ端からやってみるのもアリかなと思います。わたしみたいに20を超えるお試しはオススメできませんが(笑)。

  • 運転手
     運転手もHSPの人に向いている職業としてよく目にします。これもわたしは経験済みです(笑)。わたしが経験した運転の仕事は、3tトラックの冷蔵車で大手スーパーへの配送や、大手コンビニへの配送でした。運転している時間は一人のため人間関係がほとんどありません。しかしここでも時間の拘束が高ストレスとなり辞めることになります。

     しかし、運転手でも冷蔵車での配送はHSPで時間の拘束に耐えられる方であれば、とても良い仕事です。なぜなら人間関係のストレスが少ないだけでなく、カゴに入った荷物をそのまま積むだけで、しかも配送先でトラックからおろす時はパワーゲートなので楽ちんです。コンビニ配送はハードなのでオススメできるかというと微妙です。



【わたしが実践しているHSPに合う仕事】

わたしの経験からのオススメは、ズバリ個人事業主になるです。

個人事業主になれば、あらゆることを自身で決定できるため自由度が高くHSP度が高い方にはとても相性が良いと思います。

わたしの場合は農業を選択しました。農業は作物の選択から始まり、栽培方法、販売方法まですべて自分の判断でおこなえます。また、自然に囲まれての仕事なので癒しになります。そして自分で栽培した新鮮な野菜を食べることができ、販売すればお客様からも喜ばれるのでとても良い仕事だと感じます。

下記に農業のメリットとデメリットを記しましたのでご参考ください。

メリット

  • 自分で労働時間を決めて働ける
     集中して働きたいときや、休憩をしたいときなど自分で時間配分をコントロールできる。これはHSPで時間拘束が苦手なわたしが一番気に入っているメリットです。自分で労働時間をコントロールできるという安心感がストレスを大きく軽減できます。時間を拘束されない安心感あれば、意外と休憩をしないで頑張れたりします。

  • 自然を感じながらの作業
     大自然や自然界の生き物を身近に感じながらの仕事は大変癒しになります。夏は暑い、冬は寒いといった厳しい部分もありますが、個人的にはそこも農業の良さなのかなと思います。

  • 人間関係のストレスが少ない
     自分の店舗で対面販売、ネットで販売販売、直売所に委託して販売、体験型農園といったように販売スタイルはいくつもあるので、どのスタイルをとるのかによってお客様との距離が変わります。自分に合ったスタイルでストレスを軽減することができます。


デメリット

  • 農地を手に入れることが難しい
     農業をするには当然農地が必要となります。しかし一般的な不動産と違い、各市町村の農業委員会の許可が必要となります。

  • 農機具や設備などの費用が高額
     どのような農業をするかにもよりますが、初期費用は露地栽培の場合で約300万、施設栽培の場合で約800万となります。このように農業の初期にかかる費用は高額になります。そのことから最初は中古機械で始めることで、費用をかなり抑えることができのでオススメです。

  • 最初のうちは収入が安定しない可能性がある
     農業は作物によっては年に1回しか作付できないものもあるため、技術習得には時間がかかり、その結果、収入が安定しないことがあります。また、自然相手の露地栽培となると、天候の影響を大きく受けるため、年によっては悪天候が続き、その結果、収入が安定しないといったことが起こります。このようなことを軽減するために、農業研修などで技術を習得してからの就農をオススメします。


できればやったほうが良いこと

それは、農業をする地域の文化に溶け込むことです。

 農業はその土地に根付いての仕事のため、地域の理解や協力がある方が絶対的に有利になります。しかし理解や協力を得るためには当然のごとく、自分がまず地域に対しての積極的な理解と協力が必要となってきます。

 わたしは人間関係をあまり築きたくないので最初はあまり関わりませんでした。しかし、「自分が住んでいる場所なのだから、最低限の協力はしないと住みづらくなりそうだな」という消極的な考えで、地域の行事に参加し協力をするようになりました。そうやって様々な行事に呼ばれ参加していると、「あそこの農業用倉庫が借りれるよ」という情報や、農地を貸してくれる方を紹介してもらえたりといった、地域に溶け込まないと得ることのできない有益な情報や紹介をしていただけるようになりました。ですので無理のない範囲で、地域の一員として少しでも協力するほうが、農業経営には良いのかなと思います。


認定新規就農者制度を活用する

 デメリットの多くは、認定新規就農者制度を活用することで解決できます。認定新規就農者制度を活用することで下記のようなメリットが得られます。

  • 経営開始資金で初期の収入安定
     経営開始資金は、認定新規就農者に年間最大150万円最長3年間、給付を受けることができます。これにより農業を始めたばかりで収入が安定しない期間を乗り切ることができます。

  • 青年等就農資金で農機・施設を導入できる
     青年等就農資金を利用すれば、国が無利子で資金を融資してくれます。農業は初期費用がかかるためハードルが高いですが、この制度を利用することで初期費用の問題が解決します。

     認定新規就農者制度についての詳細は農林水産省のホームページをご覧くだい。


 上記のように、農業は国や自治体からの手厚い補助が多くあります。

 しかし、認定新規就農者制度の場合、認定されるには就農するための計画書の提出が必要となります。この計画書は就農5年後には農業関連の事業で生計が成り立つ内容のものでなければなりません。計画書を査定する側は当然プロなので、その計画内容が実現性の高いものなのかをしっかりチェックします。そのため農業を事業としておこなった経験者が協力者にいないと計画書の作成は困難だと思います。農業が素人の新規就農者が、野菜などの収量や売上を計算し、農業機械の減価償却や借り入れなど様々なデータを5年間分作成するのは至難の業なのです。

 それでも認定新規就農者制度を利用して農業を始めたい方は、役所の専門窓口で相談してみてはいかがでしょうか。わたしの自治体の場合、県民局という機関で各農作物にかかる費用や栽培等のデータ提供を受けることができ、そのデータを利用し5カ年計画書等の書類作成をするのに役立てることができます。

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